ほのぼの漫画で笑いを誘う
おおば比呂司の世界

おおば比呂司イラスト

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昭和30年代から50年代にかけて漫画といえば「一コマ漫画」が主流でした。この「一コマ漫画」で多くの国民に愛された漫画家の一人が「おおば比呂司」です。彼の描く絵は、週刊誌や本の挿絵をはじめ、全日空の機内誌「翼の王国」表紙絵、時刻表の表紙、お菓子などの商品パッケ-ジ、テレビCMなど多くの分野で起用され当時の国民で「おおば比呂司」の名前を知らない人はほとんどいなかったと言ってもいいほどです。なぜ、これほどまでに人気が高かったのでしょうか?彼が好んで描いた飛行機や食べ物、人物画からはほのぼのとした温かさがにじみ出ていて、見る人の心を和ませるという不思議な力を持っていました。そして、それを描くおおば自身もユ-モアたっぷりの性格で、多くの人から愛される存在だったからです。「おおば比呂司」という一人の人間をはぐくみ、作品の原点ともなったのは北海道の大自然でした。北海道のおおらかさを絵に表し続けた「おおば比呂司」の公式サイトです。是非ご覧下さい。

おおば比呂司 (本名 大場博司)

おおば比呂司イラスト

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1921(大正10)年、札幌生まれ、幼少より画才を現す。
兵役ののち、北海道新聞社に入社、図案課に籍を置く。この時期に多忙なカット、挿画描きの明け暮れは、おおば漫画の原点となる。

1958年上京、折りからの週刊誌ブームにのり、たちまち斯界の寵児となる。その速描きとアイデアの卓抜さは、ある人をして輪転機と言わしめる。しかし画風はどこまでもほのぼのとして温かく、あたかも水鳥の水面をゆうゆうとすべるさまにも似ている。そして水面下では、あわただしく細心に水をかく努力の人であった。

1982年、家族をともなってオランダに移住。風車、運河、雲、飛行機、街なみ、そして人間を、おおらかに愛しんだ画家の眼は、どこまでも広くやさしい。 1988年8月没 享年66歳。

漫画家・画家として、幅広い分野で活躍

漫画家・画家として、
幅広い分野で活躍

おおば比呂司イラスト

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幼少時は内気でおとなしい性格でしたが、絵の才能はずば抜けていました。

オリジナル漫画を描いてはクラスの人気を集めていたのです。これが後の原点になったのは言うまでもありません。

戦争を経て、北海道新聞社図案課(現デザイン課)に入社。そこでカット絵や挿絵描きに明け暮れました。スピードと新鮮さを求められる新聞社。おおばのアイデアの卓抜さと早描きは周囲から“輪転機”と称されるほどでした。

忙しい日々の中、漫画家としても活動し始めます。1951(昭和26)年と1956(昭和31)年には登竜門である二科展漫画部に入選。プロの道が拓けました。

1958(昭和33)年北海道新聞社を退職してフリーに転身。とうとう一念発起して上京します。 当時の週刊誌・漫画ブームも重なり、やなせたかしや手塚治虫、石ノ森章太郎、藤子不二雄など、名だたる漫画家たちと並び、瞬く間に時代の寵児となったのです。特に、独特のタッチとユーモアあふれる作風が大衆に好まれました。プロとして成功後は精力的に作品を発表します。

おおば比呂司記念室
(札幌市資料館)